問題
爪白癬に関連する文章のうち正しいものをすべて選べ
- 外用薬(ルコナック等)に比べ内服薬(イトリゾール、ラミシール等)のほうが治癒率は高い。
- ラミシール錠は投与開始前に肝機能検査及び血液検査を実施しなくてはならない。
- 爪白癬に対するイトリゾールカプセルの投与方法は、1週間経口投与し、その後3週間休薬というサイクルを5サイクル繰り返す。
- 爪カンジダ症に対するイトリゾールカプセルの投与方法は、1日1回100mgを食直後に経口投与である。
- ルコナック爪外用液の一般的な使用期間は新しい爪に生え変わる3~4か月とされている。
解答
1,2,4
解説
私が解説します!
解説者:鈴木 達也
- 日本皮膚科学会の皮膚真菌症診療ガイドライン2019および各インタビューフォームをみると爪白癬に適応を有する外用薬は内服抗真菌剤と比べて治癒率が劣ります。このガイドラインによると外用薬は「抗真菌薬の内服ができない、あるいは内服を希望しない爪白癬患者に使用される」となっています。
- ラミシール錠の警告に「本剤を使用する場合には、投与前に肝機能検査及び血液検査を行い、本剤の投与中は随伴症状に注意し、定期的に肝機能検査及び血液検査を行うなど観察を十分に行うこと」とあります。
- イトリゾールカプセルの添付文書の用法用量の項には「成人にはイトラコナゾールとして1回200mgを1日2回食直後に1週間経口投与し、その後3週間休薬する。これを1サイクルとし、3サイクル繰り返す。」とあります。
- イトリゾールカプセルの添付文書の記載通り
- メーカー作成の患者向け指導せんには「一旦変色した爪を改善するものではありません。病気の爪が新しい健康な爪に生え変わるまで根気よく治療を続けてください。※爪が生え変わるには半年、長い場合には1年以上かかると言われています」とあります。
<参考>
・各添付文書、インタビューフォーム
・ルコナック爪外用液の患者向け指導せん
https://jp.sunpharma.com/medicalmedicines/pdf/20200401104217_1_e.pdf
・皮膚真菌症診療ガイドライン2019(日本皮膚科学会)
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/shinkin_GL2019.pdf